新型コロナウイルスの感染者数と致死率の増加

新型コロナウイルス

こんにちは。めぐです。

以前投稿したこちらの記事で、「新型コロナウイルスの致死率は約2%程度と推定されている」と書きました。

しかし3月中旬以降、新型コロナウイルスの感染者数と死者数が世界的に急激な増加をみせており、致死率についても大きく状況が変わってきています。

そこで、現時点で分かっているデータをもとに、新型コロナウイルスの致死率の情報を更新したいと思います。

*記事中の統計データについては、ジョンズ・ホプキンス大学システム科学工学センターのデータ、および世界の感染者数の統計をリアルタイムでとっているWORLDOMETERのデータを参考にしています。

*今回の情報はあくまで4月4日時点で入手可能なデータに基づいています。
記事の内容に関わる新しい情報が判明した場合には、できる限り更新をしていきたいと思いますが、記事の内容が最新の情報ではない可能性がある点については、あらかじめご了承ください。

新型コロナウイルスの感染者数の急増

新型コロナウイルスの感染者数は3月の中旬ごろから世界的に急増しています。

3月1日時点での世界の総感染者数は約9万人でしたが、3月14日に約16万人、3月27日に約60万人まで増加し、4月2日にはついに100万人を超えました。

横軸は日付、縦軸は総感染者数で、1kは1,000人を表している。出典:worldometers.info

日本においても、3月1日には256人だった感染者数は、4月2日時点で2,617人まで増加しました。感染経路が不明の感染者も日に日に増えています。

もはや、いつ自分が感染していてもおかしくない状況といえます。

常に自分や周りの人が感染している可能性があると考え、感染予防の手洗いと消毒、感染を広めないためのマスク着用を欠かさないようにしましょう。

新型コロナウイルスの致死率の変化

新型コロナウイルスは、感染しても軽症だったり無症状だったりする人も多く、感染に気付かないまま行動して感染を広めてしまうリスクがあります。

また、新型のウイルスのため、ほとんどの人が抗体を持っていない(免疫がない)可能性が高いことなどから、感染者数がこれくらいの勢いで増加することは個人的には想定内でした。

驚いているのは、新型コロナウイルスの致死率の変化です。

感染が世界的に広がり始めた2月当初、新型コロナウイルスの致死率は2%程度でしたが、感染者数の増加にともない致死率もあがり、3月1日時点で3.4%、4月2日には5.2%まで増加しています。

感染拡大中のウイルスの致死率の解釈には注意が必要

致死率にはさまざまな算出方法がありますが、一般的には「総死亡者数/総感染者数」の式が使われており、前の章の致死率もこの方法で算出しています。

しかしこの算出方法には、現在進行形で感染が拡大している感染症のケースでは、致死率が実際より低く見積もられやすいという問題点があります。

なぜなら、この算出方法では、現在治療中の感染者が全員治癒する(死亡しない)ことが前提になっているからです。

現在治療中の感染者のなかには、治療の末に残念ながら亡くなってしまう人が一定の割合であらわれると思われますが、現時点では生存しているため、致死率の算出する際の死亡者数には含まれません。

そのため、この算出方法で計算した致死率は、実際の致死率よりも低く見積もられやすくなってしまうのです。

たとえば、

  • 実際の致死率が10%
  • 感染してから7日で結果(完治 or 死亡)が確定する
  • 毎日100人ずつ感染者が増加する
  • 最初の感染発生から10日が経過している

という設定の架空のウイルスを想定したとします。

*実際のウイルスはこのように単純ではなく、経過にばらつきがあります。

最初の感染発生から10日が経過しているため、総感染者数は100人×10日=1,000人です。

最初の3日間の感染者300人はすでに結果が確定しており、300人×90%=270人が完治、300人×10%=30人が死亡しています。

残りの7日間の感染者2700人のうち、10%の270人は今後亡くなってしまいますが、現時点では生きているため死亡者数にはカウントされません。

この状態で致死率を計算すると、

致死率=総死亡者数/総感染者数
   =30人/1,000人
   =3%

となり、実際の致死率である10%より大分低い数値になります。

なお、実際の致死率とどれくらい差があるかは、致死率を計算した時点によっても異なってきます。

たとえばこのシミュレーションでも、最初の感染発生から20日後の時点で致死率を計算すると、130人/2000人=6.5%と、実際の致死率に近づきます。

このように、現在進行形で感染が拡大している場合は、致死率を正確に把握するのは非常に難しいのです。

実際に、2003年にSARSが拡大しているとき、WHOは致死率を4%と発表していましたが、最終的には9.6%となっています。

結果からみた致死率は20%を超える

ではどうしたら、感染拡大中のウイルスの致死率をより正確に把握できるのでしょうか?

ひとつの考え方として、結果からみた致死率を算出するという考え方があります。

この考え方では、現在治療中の感染者の数は計算に使いません。

計算には、現時点で結果が出ている人、
つまり完治して生還した人と、結果的に死亡した人の人数を使って致死率を算出します。

前の章のシミュレーションに当てはめてみると、10日経過した時点で結果の出ている感染者は最初の3日間に感染した300人だけです。

このうち、完治して生還したのは270人、結果的に死亡したのは30人です。

これらの数字を使って算出すると、

結果からみた致死率
 =結果的に死亡した人数/(結果的に死亡した人数+完治して生還した人の人数)
 =30人/(30+270)人
 =10%

となり、実際の致死率と一致します。

この考え方を今回の新型コロナウイルスに適用してみます。

4月4日時点で結果が出ている感染者数は約29万人、
そのうち結果的に死亡した人は約6万人、
完治して生還した人の人数は約23万人です。

これらの数字を使って計算すると、

新型コロナウイルスの結果からみた致死率(2020年4月4日時点)
 =6万人/(6万人+23万人)
 =21%

と非常に高い数字になることがわかります。

この数字が最終的にどのくらいで落ち着くのかはまだわかりませんが、WHOが3月3日時点で発表した3.4%より高くなるのは確実だと思います。

これらのデータから、新型コロナウイルスの危険性は、当初の予想より非常に高いと考えたほうがよく、最大限の警戒が必要といえます。

とはいえ、簡便な検査方法や治療方法が確立していない現状では、私たち一般人にできる対策は限られています。

新型コロナウイルスの感染経路は接触感染と飛沫感染であり、石けんによる手洗いとアルコール消毒が予防に有効であるという見解は今のところ変わってないようです。

*ウイルスの感染経路や手洗い・消毒の効果については「新型コロナウイルス② ウイルスの感染経路と感染力」「新型コロナウイルスの基礎知識④ 手洗い・消毒は効果があるの?」参照

こまめな手洗い・消毒を心がけ、外では不用意に手で顔をさわらないなど、ウイルスを体内に侵入させないように細心の注意を払いましょう。

また、有効な治療法が確立していない今、ウイルスから私たちを守ってくれるのは私たち自身がもつ免疫力です。

免疫を高めるには、

  • 睡眠
  • 食事
  • 規則正しい生活

が基本になります。

手洗いと消毒、睡眠・食事・規則正しい生活など、基本的なことを確実に実行し、落ち着いて毎日を過ごしましょう。

楽観的になりすぎるのは危険ですが、私たちがパニックになったところで状況は何も改善しないのです。

(補足)致死率の年代別データ

「新型コロナウイルスは高齢者がかかると危険だが、若者だと軽症ですむケースが多い」といわれているものの、報道では若い人が亡くなったケースも目にします。

「実際はどうなんだろう?」と気になったため、年代別の致死率データを探したところ、世界の感染者数の統計をリアルタイムでとっているWORLDOMETERが年代別の致死率を算出していました。

ただし、このデータは最終更新日が2月29日と若干古く、致死率の算出方法も一般的な「総死亡者数/総感染者数」の式を使っていますので、あくまで参考程度に考えてください。

WORLDOMETERのデータによると、

  • 10-19歳、20-29歳、30-39歳の致死率はいずれも0.2%
  • 40代から致死率は徐々に増加し、40-49歳で0.4、50-59歳で1.3、60-69歳で3.6、70-79歳で8.0、80歳以上では14.8%まで上がる
  • 9歳以下は症例数が十分にないため致死率のデータなし

となっており、やはり高齢者でより危険性が高いということがわかります。

とはいえ、若い人でも亡くなるリスクはゼロではありませんし、若い人が感染し、周囲の高齢者にうつしてしまうリスクもありますので、年齢に関わらず細心の注意が必要です。

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