朝ごはんの”質”が脳の働きを左右する! 最新脳科学で証明された朝ごはんの”質”の重要性

子どもと栄養

こんにちは。めぐです♪

みなさんは、朝ごはんの”質”について意識したことはありますか?

「朝ごはんは毎日食べるようにしているけど、内容まではあんまり…」
という方、意外と多いのではないでしょうか。

文部科学省が行ったアンケート調査においても、朝ごはんの栄養バランスを意識している保護者は約6割であり、残り4割の保護者は朝ごはんの栄養バランスを意識していないという結果でした。

ところが最近の脳科学の研究により、脳の働きや発達には朝ごはんの”質”がとても重要であることがわかってきました。

朝ごはんを食べないと、どんな影響があるの?

本題である朝ごはんの”質”に入る前に、「朝ごはんを毎日食べる子どもとそうでない子どもでは、どのような差が生まれるのか」ということについて、これまでの調査で分かっていることを簡単にまとめました。

  • 文部科学省が全国の小中学生を対象に毎年行っている学力調査によると、どの学年、どの教科においても、朝ごはんを毎日食べる子どものほうが学力が高くなるという結果が出ています。
  • 同じく文部科学省の体力・運動能力調査では、50m走・持久走・シャトルラン(瞬発力)のすべてにおいて、 朝ごはんを毎日食べる子どものほうが優れていることが明らかとなっています。
  • 朝ごはんを毎日は食べない子どものほうが、イライラしやすい、やる気がでない、集中力が続かないなどの精神面の不調を訴えることが多くなります。
  • アメリカで行われた調査により、朝ごはんを食べる頻度が少なくなるほど太りやすいことが科学的に明らかになっています。

朝ごはんに”何を食べるか”も大切

つまり朝ごはんを食べないと、学力が低くなり、足が遅く、体力がなくなり、イライラしたりやる気がでなくなり、おまけに太りやすくなる、ということです。

これだけ聞けば、朝ごはんが子どもの成長にいかに重要か、おわかりいただけるのではないでしょうか。

その一方で、朝ごはんを食べさえすればいいのではなく、朝ごはんに何を食べるか、つまり朝ごはんの”質”の重要性にも注目が集まりはじめています。

「ごはんやパンだけでもOK」は間違い?

これまで朝ごはんを食べないことでおこる脳への影響は、「ブドウ糖不足」によるものだと考えられていました。

ブドウ糖というのは炭水化物が消化・分解されてできる糖で、からだでエネルギー源として使われます。からだのほとんどの臓器は、ブドウ糖だけでなく、タンパク質や脂肪などの他の栄養素もエネルギー源として利用できるのですが、脳が使うことができるのはブドウ糖のみです。

そのため、「朝ごはんに炭水化物を食べないと、脳はエネルギー不足でうまく働けなくなってしまう」というのがこれまでの考えでした。

この考えでいくと、朝ごはんに主食であるご飯やパン (=ブドウ糖のもととなる炭水化物) だけでも食べてさえいれば、脳は問題なく働ける、ということになります。

しかし、最新の脳科学の研究により、「脳細胞はブドウ糖さえあれば働く」というのは間違いであることがわかってきました。

主食のみの朝ごはんでは脳は十分に働かない?

朝ごはんの質が注目されるきっかけとなったこんな実験があります。

この実験では、同じ人を対象にして、数日間かけて毎日違う内容の朝ごはんを食べてもらい、それぞれの場合の脳の働きを比較しました。

実験に参加した人には、①朝ごはんを食べない、②主食のみの朝ごはんを食べる、③主食+おかずの朝ごはんを食べる、の3つのパターンの朝ごはんをとってもらいます。

いずれの日も、朝ごはんの時間の前に一桁の連続足し算を3分間だけ解いてもらい、このときの正解数をその日の基準点とします。
その後、朝ごはんを食べた日も食べない日も、20分ごとに同じような計算問題を解いてもらい、その日の基準点と比べて、計算能力がどう変化していくかを調べました。

その結果、主食+おかずの朝ごはんを食べた日は、食べた1時間後くらいから計算能力が上昇し、その効果は午前中の間ずっと続いていることがわかりました。

一方で、朝ごはんを食べなかった日には、計算能力は時間とともに徐々に低下していきました。

朝ごはんは脳の働きに影響するというのはわかっていましたので、ここまでは予想通りです。

予想外の結果となったのが、主食のみの朝ごはんを食べたときです。
「脳はブドウ糖があれば働く」というこれまでの考えが正しければ、主食のみの朝ごはんを食べた場合でも、計算能力の上昇がみられるはずでした。

ところが、主食のみの朝ごはんを食べたときには、朝ごはんを食べていないときとほとんど同じ結果となったのです。

この実験の結果から、「脳はブドウ糖があれば働く」というこれまでの考えは実は間違っており、「脳はブドウ糖だけでは働かないのでは?」と考えられるようになりました。

バランスのとれた朝ごはんは脳の働きを高める

「ブドウ糖(主食)だけでは脳は十分に働かない」という仮説を検証するため、東北大学の医学部でこんな実験が行われました。

実験に参加した大学生に、ある日の朝は病院で使用される栄養バランスのとれた流動食(完全栄養食)をとってもらいます。
また、別の日の朝には、完全栄養食と同じカロリーの砂糖水を飲んでもらいます。

砂糖水の中に含まれる糖分は、最終的にブドウ糖として体内で利用されます。
そのためこの実験では、バランスのいい栄養を摂ったときの状態と、ブドウ糖だけを摂ったときの状態を純粋にくらべることができます。

そして、朝ごはんを食べたあとに記憶力のテストを行ってもらい、そのときの脳の働きをMRIで調べました。

その結果、バランスのいい栄養(完全栄養食)を摂ったときの方が、より活発に働いている脳の場所がたくさん見つかったのです。

具体的には、考えたり記憶したりするときに重要な前頭前野や、空間認知などに関わる頭長連合野のなかに、完全栄養食の方がより活発に働いている場所がありました。

この結果からも、「きちんと栄養バランスのとれた朝ごはんは脳の働きを高める」ということが証明されました。

朝ごはんの”質”はなぜ重要?

「脳がエネルギーとして利用するのはブドウ糖だけ」であれば、主食(ブドウ糖)だけでも脳は十分に働くはずなのに、なぜ栄養バランスのとれた朝ごはんが必要なのでしょうか?

それには、必須アミノ酸であるリジンや、血糖値の上昇度合いの指標であるグリセミック・インデックス(GI値)などが関係しているだろうと考えられています。

ブドウ糖を使うためにはリジンが必要

脳の神経細胞を含むからだの細胞がブドウ糖を上手に使うためには、ブドウ糖以外に必要な栄養素があることがしられています。

その代表的なものが、必須アミノ酸であるリジンです。

私たち人間のからだのタンパク質を構成しているアミノ酸は20種類ありますが、そのうち9種類はからだの中で合成することができないため、食べものから摂取しなければいけません。

その9種類を必須アミノ酸といい、リジンもそのひとつです。

リジンは、主食であるごはんやパンには十分に含まれていないため、主食だけではリジンが不足してしまい、細胞がブドウ糖を上手に使えなくなってしまうのです。

リジンは大豆に多く含まれているため、ごはんと一緒にお味噌汁や納豆などの大豆を使った食べものを食べることでリジンを上手に補うことができます。

ごはんとお味噌汁や納豆を一緒に食べる日本スタイルは、栄養学的にもとても理にかなったものなのです。昔の人の知恵ってすごいですよね。

リジンは牛乳にも多く含まれているため、朝はパン派という方には牛乳を一緒に飲むのがオススメです。

脳やからだの発達には”低GI”が良い

「低GI」という言葉ですが、少し前にダイエット業界(?)で話題になったため、どこかで耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

GIというのは「グリセミック・インデックス」の略で、食事を摂ったあとに血糖値がどの程度あがるか、という指標です。

「同じカロリーでもGI値が低い食品の方が太りにくい」という性質を利用したのが最近話題の”低GIダイエット”ですが、その効果はダイエットに限ったものではありません。

からだや脳の発達においてもGI値は低いほうがいいということが明らかとなっているのです。

GI値は主食であるごはん(白米)で88、食パンで95と高く、繊維質の多い野菜ではGI値が低くなります。
(例:キャベツや大根は26、大豆は30)

こちらのHPに、ほかにもさまざまな食品のGI値がのっていますので、興味のある方は見てみてくださいね。

さらにGI値には、食事に野菜などの低GI食品をとりいれることで、食事全体のGI値を下げることができるという特徴があります。

そのため、ごはんやパンを主食として、おかずにGI値の低い野菜を使ったお味噌汁やサラダを食べることで、食事全体のGI値を下げてあげることが、脳の発達においては重要になります。

まとめ

  • 朝ごはんを食べないと、学力が低くなる、足が遅くなる、体力がなくなる、イライラしたりやる気がでなくなる、太りやすくなるなど、さまざまな悪い影響がある。
  • 脳は主食(ブドウ糖)だけでは十分に働くことができないため、「朝ごはんに何を食べるか」も重要である。
  • 脳が活動するには、必須アミノ酸のリジンが必要になるため、主食といっしょにリジンを豊富に含む大豆製品や牛乳をとるとよい。
  • 脳の発達にはグリセミック・インデックス(GI)が低いほうがいいため、GI値の低い食品(繊維質の多い野菜や大豆など)をいっしょにとるとよい。

私も「朝ごはんは大事!」というのは前からなんとなく知っていたため、家族全員、毎日朝ごはんを食べていました。

しかし、生粋の面倒くさがりなため、朝は高確率で「ふりかけごはんのみ」という、今回の記事の内容からすると問題大ありな朝ごはんでした…(汗)

ですが朝ごはんの質が脳の働きや発達に影響することを知り、さすがに面倒くさがってる場合じゃないなと思い、最近はおかずもちゃんと用意するようになりました。

「おかずを用意する」といっても、前日の夜に作っておいた根菜入りのお味噌汁と、買ってきた納豆をそのまま出すだけなので、朝に用意しているものはひとつもありません。

それでも栄養学的には申し分ない朝ごはんになりますので、面倒くさがりな私にもなんとか続けられています。

ちなみに、「納豆はあと片付けが大変…」と子どもに食べさせるのを嫌厭していましたが、食べさせてみると実は納豆が大好きだったようで、ふりかけごはんよりパクパク食べるのでむしろ時短になりました。
長男よ、今まで食べさせなくてゴメン(^^;)

完璧な栄養バランスや品目数にこだわりすぎるとなかなか続けるのが大変ですので、ポイントを押さえて無理なく続けられるといいですね♪

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