適度な母子分離ストレスは子どものストレス耐性を高める

子育て全般

こんにちは。めぐです♪

子育て中、お母さんが子どもと24時間365日ずっと一緒にいるというのは現実的にはなかなか難しいですよね。

いろんな事情により、大なり小なり、子どもを他人に預けてお母さんと子どもが離れる時間は出てくると思います。

お母さんと離れるときには泣いてしまう子どもが多いため、
「子どもを預けるなんてかわいそうかな…?」
と心配になってしまうお母さんもいるかと思います。

ですが、脳科学の研究分野では、適度な母子分離ストレスはかえって子どものストレス耐性を高めるということがいわれています。

適度なストレスを経験した子どもはストレスに強くなる

母子分離ストレスの子どもへの影響については、動物を使った研究で調べられています。

人間と動物のストレスのしくみは似ているため、ストレスの研究では動物実験が参考になるといわれています。

サルを使った研究では、1週間に1時間、母ザルから引き離された子ザルと、一度も引き離されなかった子ザルとで、ストレスへの対応を比較しています。

その結果、前者の母子分離ストレスを経験した子ザルのほうが、そのほかのストレスにも上手に対処できるようになることがわかりました。

また、適度にストレスにさらされた子ザルのほうが、大人になったときに不安になることが少なく、基本的にストレスホルモン*のレベルが低く、感情や行動をコントロールする前頭前野の機能が高くなることも明らかになっています。

*人間を含む動物は、ストレスを感じると副腎皮質という臓器からグルココルチコイドというストレスホルモンが分泌されます。

グルココルチコイドは血糖値をあげてエネルギーを補給する働きをもつため、短期的なストレス対応には効果的ですが、慢性的に高い状態だと、高血圧や免疫機能不全、心臓病、脳障害など、さまざまな悪影響があります。

子どもが帰ってきたあとの対応が大切

同じように、ネズミを使った研究では、1日に15分間、母ネズミから引き離された子ネズミは、引き離されなかった子ネズミよりもストレスに対処する力が高い大人になりました。

一方で、1日に3時間、母ネズミから引き離された子ネズミでは、かえってストレスに弱く、不安を感じやすく、学習速度も遅くなりました。

ここだけ聞くと、「やっぱり子どもを預けるのはよくないんじゃ…」と不安になるかもしれません。

ですが、実際にはこの違いは、母親と長時間離れたこと自体ではなく、子どもが帰ってきたときの母親の態度の違いに原因があると考えられています。

短時間引き離されていた親子が再会した場合、母ネズミはいつもよりもよく子ネズミの毛づくろいをするなど、離れていた時間の埋め合わせをします。

ところが、長時間引き離されていた親子が再会した場合には、母ネズミは子ネズミをまったくかまわない傾向があるのです。

そのため、長時間引き離された子ネズミは、母ネズミからの愛情を十分に受けられず、精神的に不安定になりやすいといわれています。

つまり、子どもを他人に預けるなどして、子どもと離れる時間がある場合には、お迎えに行ったあとには、離れていた時間の分まで思いっきり愛情を注いであげることが大切であるということですね。

”適度”なストレスとは?

ここまで、適度なストレスは子どものストレス耐性を高めるというお話をしましたが、
ストレスの”適度”の度合いというのは年齢や性格によって一人ひとり違ってきますので注意が必要です。

脳科学者のサンドラ・アーモットらは、
「適度なストレスとは、子どもが気づく程度に大きいけれど、自分で対処できる程度に小さいストレスである」と話しています。

つまり、お母さんと離れる瞬間はさみしくて泣いてしまうけれど、しばらくすればおもちゃで遊んだりして気を紛らわせられるようであれば、適度なストレスであるといえます。

でも、お母さんと離れてから何時間たっても泣きつづけていたり、お母さんが帰ってきたあともずっと元気がなくふさぎ込んでいるようであれば、それは今のその子にとっては大きすぎるストレスなのかもしれません。

子どもを預けること自体に罪悪感を感じる必要はありませんが、お子さんの様子にはしっかりと気を配るようにしましょう。


私自身も、長男が1歳のときから保育園に預けて仕事をしていました。

長男は比較的早くから先生や友達となじんで楽しそうに過ごしていたため、保育園に預けることに悪い印象はありませんでした。

それでも朝、保育園で別れるときに泣かれたりすると、
「やっぱり子どもがかわいそうなのかな…?」と不安になったりすることもあります。

そんなときはこの研究のことを思い出し、家に帰ってきたときには子どもに思いっきり愛情を注ぎ、子どもとの時間をしっかりとることを大切にしています。

同じように、仕事に育児に、頑張り悩めるお母さんにとって、この記事がほんの少しでも心の支えになれたら嬉しいです。

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